消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)が日本で2023年10月に導入され、仕入税額控除の適用を受けるために必要な適格請求書を電子データ化した「電子インボイス」が一般化しています。
日本では現時点では義務化はされていませんが、一方、海外特にヨーロッパでは近年急速に電子インボイス(E-Invoicing)の義務化の流れが進み、国や企業規模により異なりますが、今後2〜3年ほどの間に義務化が行われる見込みです。
その動向に合わせてSAPシステムを利用する日本のグローバル企業において、電子インボイス対応のSAP導入・実装プロジェクトが増加してきています。弊社ERP東浜でもこれまでのグローバル・大企業の日本市場向けのSAP導入事例の豊富な経験を活かし、ヨーロッパ向けの電子インボイス対応プロジェクトをサポートさせて頂いています。
ヨーロッパの電子インボイスの義務化の動向や、弊社が現在サポートしているプロジェクト概要をご紹介します。
電子インボイス(E-Invoicing)義務化の動向
ヨーロッパの国々では、下記のように各国で電子インボイスの義務化が進んでいます。
(2024年7月時点の一部の国の動向・予定)
■ベルギー
2026年1月から国内BtoB取引において義務化。
(参照:欧州委員会・ベルギー)
■フランス
2026年9月以降、全ての企業は電子インボイスの受入れが可能であることが求められる。
また、中規模・大企業のBtoB取引においては電子インボイスが義務化。
2027年9月以降、零細企業・小規模事業者においても電子インボイス義務化。
(参照:欧州委員会・フランス)
■ドイツ
2027年1月以降、売上高が80万ユーロを超える企業では、紙などの請求書の発行が認められず、電子インボイスが義務化。2028年1月にその他すべての企業にも義務化。
(参照:欧州委員会・ドイツ)
■スペイン
現時点では未定だが、2026年から義務化となる可能性がある。
(参照:欧州委員会・スペイン / VAT Calc)
ヨーロッパ各国に現地子会社がある企業や、現地の事業取引に日本法人の企業が関与する場合などに、現地の法律に沿ってSAPなどのシステム対応を含めて、電子インボイスの作成・報告に対応する必要があります。
ERP東浜のSAP・電子インボイス導入事例
現在、弊社ERP東浜では、ヨーロッパ・北米・アジアなど世界各国で事業展開されている製造業の大企業の、ヨーロッパにおける電子インボイス対応プロジェクトをサポートさせて頂いています。
既に国内外でSAPシステムがロールアウトしており、日本本社から現地法人へのバイリンガルのコンサルティングサポートを必要とされ、グローバルのSAPプロジェクト・コンサルティングに実績のあるERP東浜にご依頼を頂きました。
プロジェクトの進行としてはまずヨーロッパ各国の会計・インボイス関連のシステム要件を洗い出して要件定義を実施。その後導入実装の対応へと進めていきます。また、世界的に展開されている企業のため、その後はアジア・北米など各国の法人向けの対応を進行予定です。
ERP東浜は、ヨーロッパの電子インボイス向けのSAPコンサルティングを始め、世界各地の企業の日本法人へのSAPローカライゼーション導入やプロジェクトマネジメントなどのご相談を承っております。
様々な業界・企業のSAP導入実績がございます。事例の詳細、プロジェクトのご相談、弊社についてなどお気軽にお問合せください。